ポロシャツは、カジュアルウェアとして人気のあるウェアです。気軽に着られて涼しい機能を持ちながら、きちんとした着こなしにも対応できるので、夏のカジュアルウェアから制服やテニスやゴルフなどのスポーツ競技などのユニフォームなど幅広く取り入れられています。そこで、今回はポロシャツの成り立ちからポロシャツの素材や、お手入れの方法について詳しく解説していきます。
ポロシャツとは?
ポロシャツと一口に言っても成り立ちや素材についてあまり考えたことはないのではないでしょうか。身近に着る機会が多いポロシャツだからこそ、生地の種類を知ることで快適なポロシャツ選びができるように詳しく説明していきます。
ポロシャツはポロやテニス競技発祥のスポーツウェア
ポロシャツは、元は紳士のスポーツとされるポロ競技のスポーツウェアから動きやすいスポーツ専用ウェアとして広まりました。やがてテニス人口が増えるとともに、テニス選手のルネ・ラコステ氏がポロシャツを着用したことから、多くの方に支持される夏場にも涼しくて取り入れやすい人気カジュアルウェアとなりました。
かつてのテニスウェアは、長袖のしっかりとした丈夫な平織やフランネル生地を使用していたため、腕を高く上げたり振り抜いたりするのに機能的ではありませんでした。そのため、必然的に動きやすさや汗をかいても肌にまとわりつかない機能性が求められるようになりました。現在では、通気性や機動性を重視したニット生地の長袖や半袖のポロシャツが数多く作られ、テニスウェアやゴルフウェアとしてだけではなく、学校の制服や刺繍のポイントが付いたおしゃれ着として広く着られるようになりました。
ポロシャツにおすすめの生地と生地素材
ポロシャツの素材生地は近年改良され生地の種類が増え、主に8種類の素材生地から作られています。素材別にどのような特性があるのか順番に見ていきます。
【生地の種類】コットン
コットンは、綿素材のことを示しており、シャツやワンピースなどにも男性・女性の性別や年齢問わず広く使用されている生地です。通気性や保温性があり、植物性の天然素材として肌への優しさでも人気のある生地素材となっています。
【生地の種類】ポリエステル
ポリエステルは、石油系を原料にした化学繊維の合成繊維のことで、コットンよりも洗濯した時にシワになりにくいため扱いやすく、すぐに乾くといった扱いやすい特徴を持ちます。化学繊維のため、防虫効果があるのも嬉しい点です。こちらもシャツやワンピースといったものから美しい光沢性を活かしたパーティドレスなどまで幅広い目的で使用される素材です。
【生地の種類】混紡繊維
混紡繊維は、混合された繊維を組み合わせた生地です。綿とポリエステルの組み合わせや、綿と麻の組み合わせ、ポリエステルとポリウレタンなど、さまざまな組み合わせがあり、ポロシャツに主に使用される組み合わせは、コットンとポリエステルとなります。汗をよく吸うのでベタつきにくく、風も通しやすいといった特徴があります。
【生地素材】天竺
天竺は、平編みやメリヤス編みといわれる表と裏の生地の編み方を変えることで伸縮性があり、横方向への伸縮性に特に優れています。そのため、Tシャツやアンダーウェア・靴下などにも使用されており、身体にフィットする質感が特徴です。ダイナミックな動きにも対応し、スポーツシーンにおすすめの生地です。
【生地素材】フライス
フライスは、ゴム編みと言われる表と裏の編み方を変えない編み方で裏表がなく優れた伸縮性を持ちます。アンダーウェアTシャツ・カットソーなど男性・女性・年齢問わず幅広く使用されている生地です。ふんわりとした手触りなので、リラックス着にも良く使われています。
【生地素材】鹿の子
鹿の子は、ポロシャツをイメージした時に一般的に思い浮かぶ凹凸のある生地となります。平編みの1つにあたり凹凸がある分、肌との接触面が少なく肌にベタつきにくく、通気性が良いのが特徴です。コットンとポリエステルを組み合わせたものが一般的で、横への伸縮性が抑えられていることから型崩れもしにくいのもポイントです。
【生地素材】ハニカムメッシュ
ハニカムメッシュは、蜂の巣構造をしており、コットンとポリエステルの混合繊維から作られています。通気性と耐久性に優れた特徴を持つため、スポーツウェアから、夏場や梅雨時期のジメジメした湿気の多い時期の服装にもピッタリで柔らかでしなやかな着心地でも好評です。洗濯してもシワになりにくい特徴を持ちます。
【生地素材】ドライメッシュ
ドライメッシュは、繊維の構成がほとんどポリエステルを占めているため、ハニカムメッシュよりも更に乾きやすく、サラリとした質感が特徴です。 伸縮性にも優れているので、スポーツシーンにも大変おすすめの素材生地と言えるでしょう。
ポロシャツのお手入れ方法
生地によりお手入れの仕方も変わります。正しい洗濯の仕方から洗い方・干し方を知ることで、お気に入りのポロシャツを綺麗に長持ちさせましょう。
洗う前に気を付けること
洗う前には素材のチェックが大事です。洗濯タグを確認しないまま安易に洗ってしまうと生地を傷めたり、予期しない色抜け問題が起きたりといったトラブルの原因になります。まずは、水洗いできる生地か水洗いできない生地かをチェックします。
ポロシャツに汚れは無いか襟や袖部分の確認もしていき、汚れがあった場合は襟袖洗剤をあらかじめ塗布するか、中性洗剤で優しくこすり洗いしておくと良いでしょう。ボタン付きポロシャツの場合はサイズに合った洗濯ネットを使用するとボタンが無くなるといった心配もなく、洗濯もの同士が絡まって生地を傷めるリスクも抑えられます。
洗う際に気を付けること
生地ごとに使用できる洗剤を選び、ポロシャツが傷まないようにしましょう。
コットンなどの天然素材
コットンなどの天然素材は一般的に合成洗剤でも石鹸でも使用できます。高温洗浄は避けて40℃以下の水温で洗濯機洗いもしくは手洗いをしましょう。色落ちや色移りしやすいため、心配な場合は手洗いで単独洗いするのも1つの方法です。濃いカラーのものと一緒に洗うのを避け、念のためおしゃれ着用の中性洗剤で洗うと生地を傷めづらくおすすめです。
ナイロンなどの化学繊維
弱アルカリ性合成洗剤またはおしゃれ着用の中性洗剤を使用し、40℃以下で洗濯機洗いや手洗いが良いでしょう。化学繊維は汚れを吸着しやすい特徴があるため、汚れたものと一緒くたに洗うのは避けましょう。
洗った後は柔軟剤を入れると、生地をコートしてシワの防止や臭い移り防止、花粉の付着防止などのほか、肌への質感もマイルドに仕上げることができます。脱水も短時間に設定することで、シワを防止して生地が傷むのを防げます。
干す際に気を付けること
洗濯後は速やかに洗濯機から取り出して干します。シワを伸ばす際は、生地を引っ張らないように軽く叩くと生地を傷めず自然とシワを伸ばせます。襟や袖のめくれなどにも注意し、ハンガーにかけて干しましょう。ハンガーにかける際は、襟を立てると、乾きやすく余計なシワもつきにくくなります。
保管する際に気を付けること
ポロシャツが乾いたらハンガーにかけたままか、もしくは畳んでしまうことになりますが、ハンガーにかけたまま収納する方がシワにならず取り出しやすいのでおすすめです。畳んで収納する場合は、収納する際に付いてしまった折りシワを軽く、スチームアイロンまたは通常タイプのアイロンをかけると良いでしょう。ポリウレタンなどの化学繊維はアイロンの高熱に弱いので、ハンカチなどのあて布をしてアイロンをかけると生地を傷めにくく安心です。
まとめ
今回、ポロシャツの歴史からポロシャツの生地やお手入れについて詳しく解説しましたがどうだったでしょうか?生地の違いを知ることで質感から着こなしを考えたり、シーン別に快適なポロシャツ選びの参考にできたりすれば幸いです。また、洗濯や保管の仕方を知ることでぜひ、お気に入りのポロシャツを長持ちさせて快適なポロシャツを取り入れた生活に役立ててみてください。