ポケットチーフを使いこなしている人を見ると、紳士的なカッコ良さを感じませんか?ボケットチーフはノーネクタイの時にも使うことができて手軽にきちんと感が出せる便利なアイテムです。ネクタイと合わせて使えば、よりスタイリッシュ感が出せるのも魅力。そこで今回は、ポケットチーフとハンカチの違いや選び方、マナー、使い方、コーデなどについて詳しく解説&紹介をしていきます。
ポケットチーフとは?
ポケットチーフとのハンカチの違いなど、気になることも多いでしょう。ポケットチーフの歴史やハンカチとの違いなどについて説明します。
ハンカチとの違いは何を重視するか
まずは、ポケットチーフとハンカチの違いですが、ファッション性を重視しているのか、実用性を重視しているのかの違いです。つまり、ハンカチは手などを拭く実用的なアイテムで、ポケットチーフは胸ポケットに入れて使う装飾性を高めるアイテムだということです。
ちなみに、ポケットチーフではなくても素材を選ぶことで、ハンカチをポケットチーフとしても使うこともできます。ツヤ感のあるシルクのような素材であれば、違和感なく華やかな印象にすることができるでしょう。
20世紀に入ってからの風習
ポケットチーフの歴史は意外と浅く、20世紀に入ってからの風習です。というのも、もともと胸ポケットは軍服由来ものであり、胸ポケットに鉄の板を入れて心臓を守る目的がありました。よってオシャレ目的でポケットチーフを入れるようになったのは、もっと後のことだったのです。
1900年以前には手袋を入れて持ち運ぶのに胸ポケットが使われていたようですが、20世紀初頭になると、女性達がパーティーでハンカチを使うことが流行して男性もハンカチを使うようになったと言われています。
ちなみに、最初のハンカチは正方形ではなく、三角形や楕円などさまざまでした。1785年にあの有名なマリーアントワネットが正方形にするようにルイ16世に進言したことで、「ハンカチは正方形にする」という法令が定められ、現在は四角いタイプが主流となりました。マリーアントワネットは当時のファッションリーダー的存在で、彼女の発言は影響力が大きかったのです。
華やかに見せられる
ポケットチーフは装飾目的で使われるものですから、一般的なハンカチに比べてツヤがあり華やかな色合いや柄が特徴です。
また、胸ポケットにポケットチーフを入れることで、立体的なオシャレ感を出せるのも魅力の1つ。インナーと色味をそろえたり、ネクタイやストールなどと合わせたりすることで、大人っぽい紳士的な装いを目指せます。ビジネスシーンから結婚式などのオケージョンシーンまで幅広く使えます。
ポケットチーフの選び方
ポケットチーフの選び方は難しそうと思っている方も以下の点を意識すれば、気軽にポケットチーフを普段のコーデに取り入れられます。
カラー
ポケットチーフ初心者の方でも失敗なくセンス良く見せるためには、まずはネクタイのカラーと合わせてみましょう。無地のネクタイではなくレジメンタル柄などであれば、ネクタイに含まれるカラーの1つと合わせてみればOKです。
あまり目立ちたくない、カラータイプを使いたくないという場合は、ドレスシャツのカラーと合わせてホワイト系のシンプルなカラーもおすすめです。
柄
ビジネスシーンならば、柄は目立たないタイプが無難です。胸元だけが目立ち過ぎないようにしましょう。初心者の方は、無地または無地に近いタイプだと使いやすくなるのでおすすめです。ストライプやドット、チェックなどもビジネスシーンに向いています。ただし、相手の方よりも目立つ服装にならないようにしましょう。
オケージョンシーンならばエレガントな印象になるペイズリーや華やかなカラーのストライプやドットなどもおすすめです。結婚式の場合はホワイトやペールトーンの色味を選ぶようにします。
素材
コットンやシルク、リネン、ウールなどがありますが、良く使われるのはリネン、シルクが多いでしょう。最近は異素材同士のミックスコーデも流行っていることから、ビジネスシーンにあえてカジュアルな雰囲気の出るコットン素材のポケットチーフを使うこともあります。コットン素材は、オックスフォードシャツやボタンダウンシャツなどと相性が良いのが特徴です。
結婚式などのパーティーシーンにはツヤ感のあるシルクがピッタリです。ちなみに、リネンは夏の素材では?と思われるかもしれませんが、ハリ感があってきちんと見せやすいため、ビジネスシーンに活躍する素材です。
ポケットチーフのマナー
ポケットチーフを取り入れるにあたって、知っておきたいマナーについて解説します。
TPOに合わせる
なにはともあれ、職場の雰囲気などに合わせる必要があるでしょう。アパレルや広告、デザインといった業界であればまた話は別になるかもしれませんが、基本はまわりから浮かず派手になりすぎないことが求められます。ほどほどの加減が必要だということです。
ポケットチーフは、ビジネスマンのマンネリしがちなコーデに変化を付ける役割として非常に有効です。ノーネクタイ時のポケットチーフは、こなれ感と抜け感が出せるオシャレなコーデでもあります。シーンを考えて取り入れればスタイリッシュなスタイルを目指せます。
状況に合わせて調節
TPOの一部にはなりますが、状況に合わせてポケットチーフも外してしまうというのも1つの手です。社内でポケットチーフがOKでも、取引先ではちょっと目立ってしまうかもしれないという場合や大切な会議時などでは、ポケットチーフを外してみるのも良いかもしれません。
ネクタイカラーに合わせるのが基本
上記でも触れましたが、どこかとカラーをリンクさせると全体のコーデに馴染みやすくなります。色味のトーンを合わせるだけで、全体的に統一感あるスタイリングになるので、自分の持つネクタイやスーツに合わせてポケットチーフを購入すれば、何枚もポケットチーフを用意する必要がありません。
ちなみに、ネクタイに多いカラーはブルーやネイビー、ワインレッドなどが挙げられます。清潔感を目指すのであれば、ドレスシャツに合わせたホワイトもおすすめです。
ギフトならホワイトやシルバー
ギフトにするならば、どのシーンでも使いやすいホワイトやシルバーがおすすめです。ホワイトならば、結婚式やパーティーのオケージョンシーン、さらにはビジネスシーンでも使えて便利です。
ポケットチーフの折り方

では、ポケットチーフはどうやって使うのかについてですが、ポケットチーフの折りたたみ方は6種類ほどあります。それぞれについて説明していきます。
1.基本の「TVフィールド」
TVフィールドは名前の通り、キャスターが好んでしていたことから呼ばれるようになった折り方です。シンプルで目立ちにくいので、ポケットチーフ初心者におすすめです。
ポケットチーフを縦半分に折ったら、さらに半分に折ります。元のサイズの4分の1になったら、幅が3等分になるように折ります。この時、ポケットの幅に折るようにするのがポイントです。ポケットに入れた時に1〜2センチほど見えるくらいに折って調節します。
2.シンプルでも華やか「ツーピークス」
シンプルな折り方ですが、TVフィールドよりも華やかな印象になります。セミフォーマルな印象で、おしゃれなレストランや気軽なパーティーなどで使えます。
まず、ポケットチーフを三角になるように2つに折ります。それをさらに半分に折ります。もう一度折るのですが、この時にピッタリと重ならないようにずらして折ります。山が2つできるように折れたら、ポケットの深さに合わせて、下の部分を折ります。2〜3センチほどポケットから見えるように差し込むとバランスよく見えます。横もポケットの幅に合わせて折りましょう。
3.フォーマルに向く「スリーピークス」
より華やかな印象にしたい時におすすめなのがスリーピークスです。3つの尖った山がポイントで、フォーマルの最上級と言われています。
ツーピークスと同じようにポケットチーフを三角に折ります。さらに半分に折りますが、ツーピークスとは違い、この時点で角がずれるように折ります。そして、またさらに尖った角ができるように折ると3つの山ができます。ポケットの深さに合わせて下を折ります。2〜3センチほど見えるように調節したら完成です。
4.左右均等な「トライアングラー」
トライアングラーは、ビジネスシーンにも使いやすい折り方で左右均等になるシルエットが安定感を与えます。
四角になるように半分に折り、また半分に折ります。全体の4分の1の大きさになったら、輪になっている折り目の方が上になるようにして左右の角を内側に折り込みます。内側に折る時は、ポケットに収まる幅にするようにします。下側も折り、ポケットの深さに合わせます。ポケットから三角がキレイに見えるように差し込みます。
5.立体感ある「パフドスタイル」
パフドスタイルは、ふんわりとしたシルエットでカッチリし過ぎないのが魅力の折り方です。パーティーなどのシーンに合います。
こちらは折り方というよりも、つまんで持ち上げた状態がそのままシルエットになるため、不器用な方でも取り入れやすいスタイルです。やり方は簡単。ポケットチーフの真ん中を持ち上げてポケットの高さに合わせて差し込みます。下側は折って高さを調節します。
6.カジュアルパーティー向け「クラッシュ」
クラッシュは、パフドスタイルの進化版とも言えるポケットチーフの折り方です。途中の工程まではパフドスタイルと同じですが、最後に折ったポケットチーフの布地がポケットから見えるように差し込むのがポイント。
まるで、花が咲いたような華やかさが得られます。かなりカジュアルな雰囲気になるので、ビジネスシーンではなくパーティーのような華やかな場に合うスタイルです。

ポケットチーフを使ったシーン別コーデ3選

ポケットチーフを使ったシーン別コーデを紹介します。
ビジネス
ビジネスシーンならば、ネイビージャケットにダークグレーネクタイ、ホワイトポケットチーフをTVフィールドスタイルで合わせたスタイルがおすすめです。
色味を抑えた落ち着いたコーデなので、ホワイトのTVフィールドスタイルにしたポケットチーフでポイントを加えると、清潔感ある華やかさが得られます。ベーシックなスーツスタイルで物足りない時に、取り入れてみると良いでしょう。
結婚式&パーティー
結婚式やパーティーのオケージョンシーンならば、グレースーツにシルバーポケットチーフをスリーピークススタイルで合わせるのがおすすめです。
スーツはポケットチーフよりも濃いカラーを選ぶことで、ポケットチーフのシルバーとグラデーションコーデにできます。こなれたオシャレ感あるコーデを目指せるでしょう。
カジュアル
カジュアルシーンならば、ジャケットとチノパンにチェック柄のポケットチーフのパフドスタイルでラフさを出してみるのがおすすめです。
チノパンにチェック柄が合わさることでトラッドなカジュアル感になりますが、そこにポケットチーフをプラスすることで、大人の男性らしい紳士的な雰囲気を目指すことができます。大人の余裕あるリラクシー感ある装いをしたい方におすすめです。
まとめ
今回、ポケットチーフとハンカチの違いや選び方、マナー、使い方やコーデなどについて詳しく解説&紹介をしてきましたがいかがでしたでしょうか。普段、ポケットチーフを使わない方でも、意外と簡単に取り入れられるのではと、感じたのではないでしょうか。きちんと感を出したり、華やかさを出したりできる便利なアイテムなのでぜひ、積極的に取り入れてみて下さい。今回の記事が、メンズ向け通販サイトや紳士服専門店での上手なお買い物のヒントになれば幸いです。