トレンドに左右されない確かなクオリティ。そして、バランスよく時代を反映させた洒落感ある着こなしが叶う高級ブランドスーツは、大人男性の感度高めな着こなしを叶える憧れの紳士服でもあります。今回は、日本でも人気の高いイタリアのスーツブランド「デルフィノ(DELFINO)」の歴史や産地、生地の特徴、魅力、種類、季節に合った生地の選び方などについて詳しく解説&紹介をしていきます。
デルフィノ(DELFINO)とは
イタリアの3大ミル(毛織物工場)の1つとして数えられるデルフィノ(DELFINO)について歴史や産地など順に解説していきます。
デルフィノ(DELFINO)創業の歴史と産地
デルフィノ(DELFINO)の創業は1903年で実に120年以上の歴史を持つ名門最高級服地メーカーです。世界各国の有名ブランドでも生地が使用されており、イタリアを代表する高級生地として知られています。
産地は、ハイクオリティ生地の聖地とも言われるビエラ地方で、豊富な軟水が流れる地域でもあります。原毛はカシミアやメリノウールなどを使用し、製糸から織布まで一貫した作業を行っています。
また、デルフィノ(DELFINO)は、イタリアの生地ブランドの中でも希少な国際品質保証規格の最高ランクであるISO9002を取得しており、確かな品質保証している点とカシミヤ・キャメルヘア工業会のシーシーエムアイ(CCMI)に加盟してことも特徴です。
デルフィノ(DELFINO)生地の魅力
デルフィノ(DELFINO)は、伝統的な魅力と時代にマッチした先取感覚のバランス感で、トラディショナルなチェック柄やボックス柄、独自性のある色や柄と幅広い種類が揃います。そのため、多くの有名トップデザイナーやアパレルメーカーを顧客に持つことでも知られています。
生地は基本的にSuper120’s(Super=原毛の太さ)からSuper 200’s、高番手(糸の細さ)の生地を中心につくられており、リッチなツヤ感、やわらかさ、フィット感、ハリ感が大人男性のスーツスタイルを格上げしてくれるでしょう。
また、素材はウールやシルク、カシミアなど高級素材を厳選して使用することで、確かなクオリティが維持されているのも魅力です。また、近年ではしなやかさという点以外でも生活に対応した機能面のアップデートも図られています。
デルフィノ(DELFINO)生地の種類
デルフィノ(DELFINO)生地の種類について紹介していきます。
ナポリ(Napoli)|オールシーズン対応
ナポリ(Napoli)は、サラリとした肌ざわりが特徴のトロピカルウールを使用したSuper130’sの生地で、やわらかさやストレッチ性があるのが特徴です。身体にソフトにフィットしてくれるので、身体のラインもキレイに見せやすいでしょう。
また、抗菌と防シワという機能面でも優れることから、ビジネスシーンにも取り入れやすく、繊細な色合いとツヤ感があるのでクラシカルなチェック柄もスタイリッシュな着こなしを目指せます。
吸湿性や通気性、断熱性にも対応していることからオールシーズン着用できる点もおすすめです。
アリア3.1(Aria3.1)|春夏にピッタリ
アリア3.1(Aria3.1)は、デルフィノの夏向け生地の中でも 従来のタイプに比べて約3.1倍の通気性の良さを持つとされています。
軽量性もあり強撚糸を使用することで、生地にしまりが出てハリやコシが得られるのも特徴です。チェック柄や濃い色と淡い色が混ざった霜降りと言われる柄、ストライプ柄、丸の中にドットがあるバーズアイ柄など種類も豊富です。
15.5 ミクロンワールドエグゼクティブ(15.5 micron world executive)|柔らかくツヤがある
15.5 ミクロンワールドエグゼクティブ(15.5 micron world executive)は、デルフィノ(DELFINO)生地の中でも最高級のコレクションシリーズで、15.5マイクロン(Super160’s相当)を使用していることから、とろみ感のあるやわらかさが特徴です。ツヤ感にも優れ、生地の落ち感が魅力です。
トレチェント セッサンタ(Trecento sessanta)|撥水など機能優れる
トレチェント セッサンタ(Trecento sessanta)は、クラシカルな見た目ながら高いストレッチ性を持つ機能的な生地素材です。シワになりにくく撥水性や通気性にも優れており、ビジネスシーンから結婚式や披露宴・パーティーなどのオケージョンシーンにも取り入れやすいでしょう。季節問わずに着用できる点も魅力的です。
アルチビオ(Archivio)1903|ハリ&マット感
アルチビオ(Archivio)1903は、なめらかで軽量なイメージのあるイタリア生地の中で重厚感がある生地素材が特徴です。ちなみに、名前に1903という言葉が入っているようにデルフィノ(DELFINO)創業年である1903年から1960年までにつくられた生地をリバイバルしたシリーズとなっています。
太番手を使用した重めの質感がビンテージライクな印象で、魚の骨の形に似たヘリンボーンなど、クラシカルさが魅力の生地素材も見られます。高級スーツの初心者から上級者までおすすめの生地素材です。
ハニーウェイ・フランネル(Honey Way Flannel)|肌ざわりよいソフト感
ハニーウェイ・フランネル(Honey Way Flannel)は、その名の通り、ミツバチの蜜蝋(みつろう)を使用していることからサステナビリティな生地素材として知られています。
肉厚感がある生地ながらSuper130’sのとろけるようななめらかさとやわらかさで、肩の凝らない着心地が得られるでしょう。チェック柄など季節にマッチした柄も豊富です。
ラーナ&セータ(Lana & Seta)|華やぐツヤ感
ラーナ&セータ(Lana & Seta)は、ウール75%とシルク25%の混紡生地で、シルクの上品なツヤ感がある華やかな印象が特徴です。吸湿性と放湿性と保温性というバランスの良さでも着用しやすく、オールシーズン使えるのも魅力となっています。
バイラルオフ(Viraloff)|抗菌加工
バイラルオフ(Viraloff)は、スウェーデンのマルメという都市にあるポリジン社(Polygiene)との提携によりつくり出された機能生地です。銀イオンの効果を取り入れた抗菌加工がされており、時代の状況に鑑みて生み出された先進的な生地素材と言えるでしょう。
デルフィノ(DELFINO)生地のおすすめシーズン
デルフィノ(DELFINO)生地は基本的に春夏、秋冬のどちらのシーズンでもしなやかさがあるのが特徴ですが、織り方によって保温性や通気性に違いが出ます。下記にてシーズンごとのおすすめ生地をまとめました。
春夏におすすめのデルフィノ(DELFINO)生地
春夏におすすめのデルフィノ(DELFINO)生地は、モヘア混紡生地であるアルチビオ(Archivio)1903です。モヘアは夏のカシミアとの異名もあり、通気性、ハリ感、ツヤ感が得られるので夏の生地として向いています。
春夏の生地としては基本的に平織の薄い生地がおすすめです。ドライな肌触りであれば、肌に張り付かず快適に着用しやすいでしょう。Super130’sで細番手の生地ならば、しなやかさと清涼感あるバランスの良い着こなしを目指せます。
秋冬におすすめのデルフィノ(DELFINO)生地
秋冬におすすめのデルフィノ(DELFINO)生地は、起毛感があるハニーウェイ・フランネル(Honey Way Flannel)のような保温性のある温かみのある生地がおすすめです。耐久性にも優れ、シワにもなりにくいので扱いやすいでしょう。
特におすすめなのはチェックパターン柄です。無地も素敵ですが、チェック柄はクラシカルな雰囲気になるので、季節にマッチした着こなしを目指せます。
まとめ
今回、「デルフィノ(DELFINO)」の歴史や産地、生地の特徴、魅力、種類、季節に合った生地の選び方などについて詳しく解説&紹介をしてきましたがいかがでしたでしょうか。憧れの高級ブランドスーツは、仕事のモチベーションも高める魅力も持ちます。スーツスタイルを極めるならぜひ、高級スーツをセレクトしてみてはいかがでしょうか。今回の記事が、メンズ向け通販サイトや紳士服専門店での上手なお買い物のヒントになれば幸いです。