気温が高くなり暑くなる時期、気温が下がり寒くなる時期にそろそろ衣替えをしようと考える方が多いと思いますが、衣替えに取り掛かる時期の目安や衣替えのスケジュールにあらかじめ知っていると、スマートな衣替えを行いやすくなります。そこで今回は、ビジネスマンに必須のメンズスーツの衣替えの時期の目安や、春夏スーツと秋冬スーツの違い、衣替えのポイント、スーツの保管方法などについて詳しく解説&紹介をしていきます。
衣替えってそもそも必要?
衣替えは面倒だ、と思う方は多いでしょう。ですが、衣替えには意味があります。どんな意味があるのでしょうか。
衣替え役割1.季節に応じた洋服の整理ができる
日本には四季があります。春夏と秋冬の洋服では生地の厚さも異なるので、シーズンではない洋服を整理してしまっておくと毎日のコーデもしやすくなります。スッキリとさせることで、不要となった洋服も整理できるメリットもあります。
衣替え役割2.汚れを取り除いてカビの発生を抑える
汗や皮脂汚れはどうしても付くものです。汚れが付いたままで保管し続けることでカビやシミの原因となります。お気に入りの洋服を長持ちさせるためにも衣替えは必要です。
スーツの衣替え時期の目安は?
住む地域によっても変わりますが、一般的には春と秋に行うのがスタンダードです。制服なども春と秋の2回、季節に応じた生地の制服にチェンジすることが決められているでしょう。スーツの衣替えに適した大まかな時期と気温の目安について解説します。
【春夏】3月~5月の衣替え
春夏シーズンは、寒さを感じる日もあれば一気に気温が上がることもある時期です。気温が15度を超えてきたら衣替えの始まりの期間と考えて良いでしょう。気温が20度を越えたら、冬物スーツから春夏スーツへ向けた本格的な衣替えのタイミングです。
【秋冬】9月~11月の衣替え
秋冬シーズンは、夏の暑さが長引きまだまだ春夏仕様のスーツが活躍する日が多いかもしれません。秋が深まるごとに朝や夜は気温が低くなってくるので、寒さを感じたら体感温度に合わせて衣替えをしていくと良いでしょう。気温としては18度を下回るようになれば、本格的に衣替えのタイミングとなります。
オールシーズンOKなスーツもある
季節問わずオールシーズン対応のスーツもあります。あまりスーツを着る機会が無い方や自宅でデスクワークをする機会が多い方には便利なスーツです。衣替えをする必要がなくても、衣替えのタイミングでスーツの袖や襟元などほつれやすいところ、汚れやすいところをチェックしておくと良いでしょう。
春夏&秋冬スーツの違いとは?
春夏と秋冬スーツの違いは生地の厚みだけではありません。下記にて春夏と秋冬スーツの違いを詳しく解説していきます。
【春夏】スーツ:通気性が良く生地が薄いので軽い
汗をかきやすい春夏に適したスーツは生地を薄くしたり、裏地を少なくしたりすることで通気性を高めて汗を素早く発散させるようにつくられています。カラーはベージュやライトグレーなど明るいトーンカラーが多くなります。
コットン
コットンのスーツは、通気性や吸水性があり、カジュアルな雰囲気になる素材として春夏用スーツにも多く使われています。ウールよりもリーズナブルな価格で、カラーが豊富な点や丈夫な点が魅力です。
リネン
リネンのスーツは、夏を代表する素材を使うことで吸湿性や通気性はもちろん、季節感あるスーツコーデを楽しめます。サラリとした質感で、ナチュラルなテイストを取り込める春夏のスーツとしておすすめです。
ウール
ウールのスーツは、イメージから秋冬に限定されたもののように感じるかもしれませんが、夏用につくられたウールならではの上質感を楽しめるスーツもあります。生地の織り方を変えることで、通気性や吸湿性を高めています。
シルク
シルクのスーツは、ウールにブレンドした混紡されたタイプが多いでしょう。ツヤのある生地感が特徴で、吸湿性や放湿性が高く、紫外線を吸水しやすい点から春夏のスーツ生地として人気があります。やわらかで着心地が良いのもポイントです。
モヘア
モヘアのスーツは、シルクと同じようにウールに混紡されることが多いでしょう。アンゴラヤギの毛を使っているため、ウールに混紡するとハリ感が出てサラリとした質感を得られます。吸湿性やツヤ感に優れています。
【秋冬】スーツ:保温性が高く生地に厚みがある
秋冬スーツに求められるのは保温性です。カラーはダークトーンが増えて落ち着いた印象のスーツが多くなります。
ウール
ウールのスーツは、夏用のウールスーツに比べて厚みが出る織り方が主流となり、保温性が高まります。起毛させたタイプなどもあり、より温かさを強化したタイプもあります。カッチリとしたシルエットや、深みのあるカラーを使ったタイプなど、見た目的にも季節感を感じやすいでしょう。
カシミア
カシミアのスーツは、ウールと合わせて混紡したタイプが多いでしょう。保温性が非常に高いので、寒さが厳しい冬にもピッタリのスーツです。弾力性にも優れているので、柔らかく型崩れが起きにくいのも特徴です。
スーツの衣替えポイント
スーツの衣替えはいつも着る洋服と共に、衣替えを済ませてしまいたいところですが、毎日スーツを着用する方にとって一気に衣替えするのは難しいもの。そこで、衣替えのポイントを下記にまとめました。
移行期間を設ける
スーツの衣替え期間も通常の衣類と同じように移行期間を設けましょう。まずは気温に左右されないスーツに合わせて使うネクタイやバッグなどのアイテムから入れ替えていくと、スムーズに衣替えがしやすくなります。
また、秋らしさを感じるチェック柄のスーツやジャケットなどを早めに出しておくことで、秋コーデの予習もできるので余裕をもって衣替えを開始するのが◎です。ウールやツイードは様子を見ながら出すと良いでしょう。
必ずクリーニングする
衣替えをする際はただしまうのではなく、必ずクリーニングするようにしましょう。1回でも袖を通しているならば汗や皮脂、ホコリなどがスーツに付いています。そのまましまうとカビやシミ、ニオイが染みこむなど問題が起きてしまうので必ず洗います。久しぶりに着ようと思ったらカビが生えている!という状態にしないためにも、クリーニング店にスーツを出すようにしましょう。
ちなみに、自宅洗いできるタイプのスーツならば、ネットに入れてドライクリーニング液で手洗いまたは弱モードで洗います。洗った後は短時間脱水してから陰干しします。しっかりと乾いてからしまうようにしましょう。
不要なアイテムの整理
衣替えのタイミングに不要になったスーツ類を見直しましょう。体型に合わなくなったスーツやくたびれてしまったスーツなど、衣替えの際に思い切って整理することが大切です。スッキリと見やすいクローゼットにするためにも整理をしましょう。
クローゼットも清潔に
忘れてはならないのが、クローゼット自体の掃除です。クローゼットは常に衣類が入っているため、繊維くずが落ちやすくホコリが溜まりやすい状態になっています。ホコリが溜まったままだと湿気などにより、カビなどの問題が発生してきます。
クローゼットの掃除は原則、カビの原因をつくらないためにも水拭きを避けます。ホコリを掃除機で吸い取り、中性洗剤などを使って壁や床の汚れを拭き取りましょう。完全に乾いてから衣類をしまいます。
スーツの保管方法
スーツをどのように保管しているでしょうか。クリーニング店に出してキレイになったスーツをそのままクローゼットに吊るしてはいないでしょうか。吊るす前にしておかないとせっかくキレイにしたスーツが傷む場合があるので、下記の点に注意しましょう。
スーツ保管法1.スーツ専用ハンガーにかける
スーツ専用ハンガーを使いましょう。通常のハンガーだと肩の部分に厚みがないので、型崩れの原因になる可能性があります。スーツ専用ハンガーならば、肩部分に厚みがあるので、肩のラインを崩さずにキレイに保管しやすくなります。
スーツ保管法2.衣類カバーを使用する
スーツをクリーニングして戻ってきたら、クリーニング店のカバーを外します。多くはビニール素材のカバーだと思われますが、こちらは一時的に使用するための雨避けやホコリ除けの役割を果たすものであり、長期保管用目的ではありません。そのままにしておくと湿気がこもりやすくなります。
保管する際のスーツ専用カバー(衣類専用カバー)に交換しましょう。保管用衣類カバーは、不織布で作られており、防虫剤が練り込まれたタイプもあります。保管用衣類カバーを使用することで、空気を通してカビの発生や防虫防止、ニオイの吸着防止などが期待できます。
スーツ保管法3.スペースが無い場合はたたんで収納も
スーツは基本的に吊るして保管するのがベストですが、クローゼットが狭く十分なスペースが無い場合は、たたんで収納することも可能です。
ジャケットはボタンを留めて肩の位置で袖を背中側に折りたたみます。パンツは前側が内側になるようにファスナー部分から2つに折りたたみます。そのままでは長いので、半分の長さになるようにたたみます。衣装ケースにしまう際にはジャケットでパンツを挟むようにして収納すると、折りジワを防ぎやすくなります。
まとめ
今回、ビジネスマンに必須のメンズスーツの衣替えの時期の目安や、春夏スーツと秋冬スーツの違い、衣替えのポイント、スーツの保管方法などについて詳しく解説&紹介をしてきましたがいかがでしたでしょうか。衣替えを行うことで、スーツの管理やスーツコーデもしやすくなります。ぜひ、季節の変わり目には余裕をもって衣替えに取り組んでみて下さい。今回の記事が、メンズ向け通販サイトや紳士服専門店での上手なお買い物のヒントになれば幸いです。