リクルートスーツは、就職活動の際に着用するスーツとして世間で定着していますが、リクルートスーツさえ着ていれば何でも良いというわけではありません。リクルートスーツを着用して活動するということは、リクルートスーツの選び方や着こなし方も選考に影響する可能性があるということになります。そこで今回は、リクルートスーツの由来から新卒の方などリクルーターに向けた購入時期や相場・選び方のポイントや気を付けるべき点などについて詳しく解説&紹介をしていきます。
リクルートスーツとは
リクルートスーツは、就職活動中に着用するスーツを指します。学生が就職活動中に着用する就職活動に特化したスーツで、デザインはほぼ決まったシルエットがほとんどです。装飾性は控えめなシンプルなデザインが特徴で、協調性を重んじる日本独自の文化が生み出したスーツスタイルと言えます。
リクルートスーツの基本情報
リクルートスーツの肝となるのは、清潔感と誠実な印象が伝わるスーツスタイルであることです。対面することになる面接官に好印象に映ることで、就職活動も順調に進められるようにします。見た目と共に機能性が重要となります。
リクルートスーツの由来・歴史
“リクルートスーツ”という名前は、1976年以降から定着していきました。リクルートスーツ着用の習慣が無かった時代は制服を着用して就職活動するのが主流でしたが、大学生協と伊勢丹が協賛したのをきっかけに、各デパートでも就職活動をする学生向けに購入しやすいスーツの販売がされるようになりました。
現在では、デパートのほかにもスーツ販売を行う紳士服店やメンズ服専門のネット通販サイトなどでも購入できるようになっています。
リクルートスーツの購入時期は入社想定1年前からがベスト
リクルートスーツの購入時期ですが、以前は就職活動の解禁日前倒しなど就職活動開始時期も時代によって影響を受けてきましたが、現在では入社想定1年前の3月からが採用活動が始まる目安とされています。そのため、志望する企業の採用が始まるタイミングが早ければ入社想定前年の2月には用意しておくと心配無いでしょう。
一般的には6月あたりからリクルートスーツを準備する人が多く、10〜12月に本格的に採用試験が行われている企業が大半のようです。志望する企業を決定するまでにさまざまな説明会や就活イベントに参加予定であれば、早めに用意し余裕を持って準備しておくと余裕が持てます。
リクルートスーツの相場と選ばれている平均的な値段
リクルートスーツの相場は、学生が購入しやすい価格帯からブランドの一般的なビジネススーツが購入できる価格帯まで幅広くあり、およそ5,000円〜6万円が相場の価格帯とされています。
入社後も長く使えるスーツをあらかじめ購入したい場合は、ある程度予算を高く見積もっておく必要があります。予算に余裕があるならば、就職後のスーツ気回しを考えたスーツ選びもできて効率的です。
実際の平均的な購入価格帯としては1.5万円〜4万円が多く、長期の就職活動を想定する場合、2着購入しておくと汚れた時にもすぐに対応ができて便利でしょう。特に、汗ばむ季節の連日の面接などが続く場合は、しっかりとスーツのお手入れをしてから臨めるようにすると心配がありません。
リクルートスーツ選び方のポイント
似たようなデザインが多いリクルートスーツも、生地や色が異なることで着心地や見た目の印象も変わってきます。失敗のないリクルートスーツ選びをするポイントとしては、メーカーやブランドによってもサイズ感は異なってくるため、実際に試着してから購入することです。通販サイトで購入する際は、あらかじめ採寸した記録を基に選ぶと良いでしょう。
リクルートスーツのおすすめ生地
生地は、ツヤ感がないマットな質感がベストです。ポリエステル素材などの化学繊維で作られた軽く丈夫で機能的なタイプが主流です。ウールが混紡されているタイプもあり、肌寒い季節には快適に就職活動がしやすいでしょう。
ストレッチタイプだと動きやすく、生地もシワになりにくいので便利です。汗や雨に濡れた際もウォッシャブル仕様だと自宅で洗濯ができるので気軽にお手入れできます。
リクルートスーツの適切な色
リクルートスーツのカラーは、ブラック・黒色やネイビー・紺色などの無地がおすすめです。ストライプ柄が入ったタイプもありますが目立ちにくい控えめなデザインである方が無難です。清潔感があるスーツスタイルを意識しましょう。
リクルートスーツのボタンは何個か
ボタンは、シンプルな2つボタンタイプを選びます。ボタンはスーツの色から浮かないカラーであればOKです。
リクルートスーツのサイズは適切か
サイズは、ジャストサイズで動きやすく快適な着心地が得られるサイズを選びましょう。 長時間着用していくつもの会社を回ることなどを考えると、機動性は大切な要素になります。
リクルートスーツに合うシャツ
シャツは、手首が隠れる長さで腕を下した時に手の甲に掛かるくらいが良いでしょう。1~1.5cmほど見えると袖元の清潔感も出しやすくなります。
リクルートスーツに似合うネクタイ
ネクタイは、ネイビー・紺色やワインレッド・臙脂色(えんじいろ)などの落ち着いた色味や、淡い単色系または右肩上がりのストライプ柄のレジメンタルなどが一般的です。業界の雰囲気や面接の進み具合によってネクタイのカラーもチョイスをすると良いでしょう。
リクルートスーツ選びの注意点&マナー
リクルートスーツを選ぶ際に注意したい箇所について、部分ごとに確認していきます。スーツスタイルの全体的な部分で気を付けるべき点は、身体にフィットしすぎるタイトなスーツや柄が目立つタイプなどは避けるようにすることになります。
肩幅
ジャケットの肩幅が合っているときちんとして見えます。ジャケットの肩幅が大きすぎるとジャケットを着た時に肩位置が下がって見えてだらしない印象になるので注意しましょう。
胸回り
Vゾーンは、サイズが合っていないと身体にフィットせず襟が浮いて見えてしまいます。 身体を鍛えている方などは特に要注意です。大胸筋が発達している場合、胸の厚みによりスーツ前の開き部分が大きくなり、はだけてしまう可能性があるので既存のスーツでは合わない場合はオーダースーツを利用する手段もあります。
胴回り
胴回りは、ボタンを留めた時に少しゆとりがあると突っ張らずキレイに見えます。試着の際にボタンを留めて余裕があるか確認しておきましょう。
着丈
ジャケットの着丈は、ジャケットの裾がヒップ3分の2程度隠れる丈がベストです。長すぎず短かすぎない丈だと身体全体のラインをキレイに見せられます。
袖丈
袖丈は、シャツがジャケットからのぞきすぎると袖元が目立ちやすくなるので気を付けます。カフスをつけることを想定したシャツの場合は、袖丈が長めに作られているので選ばないようにしましょう。もちろん、カフスは付けません。
パンツ丈
パンツ丈は、軽く足の甲に掛かる丈でハーフクッションかノークッションがおすすめです。短すぎるとカジュアル感が増すほか、座った時に必要以上に靴下が見えてしまい、間が抜けた印象になってしまいます。
ポケット
ポケットにはフラップというフタが付いていますが、フラップは出しておくか内側にしまっておくか迷うかもしれません。フタは雨やホコリから守る屋根のようなものなので、室内では内側にしまっておくのが正式な身だしなみになります。
ポケットにちょっとしたものを入れて出し入れした時にフラップが片方だけ出た状態になっていないかなど、面接や説明会に臨む前に確認してから参加しましょう。ちなみに、ポケットには基本的には何も入れないようにした方がスーツのシルエットも乱れません。
ボタン
ボタンは、リクルートスーツに限らずジャケットの1番上だけ留めるのがマナーになります。下のボタンは留めてしまうと着席した時にシワが寄って見苦しくなります。また、シワがジャケットに入りやすくなるほか、生地が引っ張られることでジャケットが傷むのも早まります。
着用を避けるべきシーン
着用してはいけないとシーンは明確には定められていませんが、新人研修が終了して本格的に業務に就く頃には学生の就職活動着であったリクルートスーツではなく、シンプルな社会人向けスーツスタイルであると良いでしょう。
まとめ
今回、リクルートスーツの由来や購入時期や相場・選び方のポイントや気を付けるべき点などについて詳しく解説&紹介をしてきましたがいかがでしたでしょうか。説明会や面接に清潔感あるリクルートスーツ選びは、就職活動では外せないポイントとなります。ふさわしいスーツスタイルで臨むことで、内定につながるようにしましょう。ぜひ、メンズ通販サイトや紳士服店での買い物の参考にしてみて下さい。今回の記事がスーツ選びの参考になれば幸いです。