秋も深まってくると気温も一気に下がり、暖かいアイテムが恋しくなる季節になりますが本格的なアウターを引っ張り出してくる前に、秋らしい「ストール」をメインに取り入れたコーデはいかがでしょうか。首元を覆うだけで華やかになり、暖かさをキープできる「ストール」は、ビジネスやカジュアルにも取り入れやすく、メンズにもおすすめのアイテムとなっています。そこで今回は、「ストール」の特徴や“マフラー”などとの違い、定番生地やおすすめ生地、コーデの仕方、洗濯方法などについて詳しく解説&紹介していきます。
「ストール」とは
「ストール」とは、マフラーよりも縦と横に幅があるので、首に巻いて使う以外にも羽織り物として使用できます。古くは肩掛けとして使われていたルーツがあり、綿(コットン)や絹(シルク)・麻(リネン)・ウールなどの素材が使用されてきました。
素材が豊富なのでオールシーズン使えるのもポイントです。優雅なドレープ感を出したりできるのも「ストール」の良いところでしょう。立体的なオシャレが楽しめるので首元が寂しい時のアクセント使いにもおすすめです。
アウターに比べてかさばりにくいのもポイントの1つとなります。少し肌寒い時の保温アイテムや真夏の紫外線除けなど、素材を選ぶことで1年中使える便利なアイテムです。
「ストール」の種類
「ストール」は均一なサイズ決まりがあるわけではなく、サイズによって大判ストールとミニストールとに分かれます。それぞれの特徴について説明していきます。
【大判ストール】巻き方が楽しめて保温性が高い
大判ストールは、幅50〜70cm、長さ180〜200cmくらいのサイズが多く、マフラーよりも大きいサイズであるのが特徴です。大判なのでコーデ別に巻き方を変えて楽しめるのもポイントとなっています。「ストール」の生地を活かしたインパクトあるアクセント使いがしやすく、生地が重なることで保温性も得られやすくなります。
【小判ストール】スーツやジャケットコーデに取り入れやすい
小判ストールは、約150×40cmサイズが多く、ブランドによって正方形のタイプも見かけられます。襟元にチラリと見せるさりげないオシャレにピッタリで、大判ストールに比べて落ち着いたコーデを目指したい時や、「ストール」初心者の方におすすめです。かさばりにくいのもポイントです。
「ストール」のおすすめの季節
秋や冬以外にも季節にあった素材の「ストール」を選ぶことで、1年中「ストール」を使うことができます。春や秋は意外と朝晩が冷えやすいので薄手の「ストール」が1枚あると身体を冷やさず、オシャレもできて一石二鳥。夏のシーズンも冷房の冷えや紫外線から肌を守り、秋や冬は厚みがある保温性が高い生地を選べばオシャレな防寒ができます。
「ストール」と“マフラー”&“ショール”との違い
「ストール」は、“マフラー”や“ショール”と似ていますが、サイズ感や素材の違いが見られます。“マフラー”や“ショール”との違いを順に解説します。
“マフラー”との違いは生地の厚さや大きさ
“マフラー” は「ストール」と比べて生地が厚く、形状が異なります。“マフラー”は主に防寒アイテムとして使われるため、ウール素材やカシミヤ素材・アクリル素材など保温性の高い生地を使用しています。そのため、首元にボリュームが出やすい特徴があり、よりカジュアルなコーデにも合います。「ストール」はキレイ目コーデからカジュアルまでオールラウンダーに使えます。
“ショール”との違いは大きさと目的性
“ショール”は、「ストール」と比べて厚手の大きなサイズとされています。“ショール”の語源も『1枚の大きな布』からきていると言われており、主に肩掛けや頭から被って使うなど「ストール」よりもより限定した目的で使用されることが多いアイテムです。
「ストール」で定番&おすすめの生地
「ストール」に使われている生地は、綿(コットン)や絹(シルク)やウールなどさまざまです。よく使われている定番の生地から季節に合ったおすすめの生地について紹介していきます。
【定番】ヴィスコース(Viscose/レーヨン)
ヴィスコース(Viscose)は、日本ではレーヨンを指します。イタリアを原産とするレーヨン素材の呼び名で、シルクタッチのツヤのある滑らかな質感が特徴です。軽く鮮やかな発色を楽しめます。
スーツやジャケットなどはもちろん、カジュアルシーンにも使いやすい素材となっており、薄手で季節問わず使いやすいでしょう。特に春夏や秋などのコーデに取り入れるとスタイリッシュな着こなしを目指せるのでおすすめです。かさばらず使いやすいのもポイント。
【定番】ウール
ウール素材は、保温性に優れており、首元に巻くだけで効率的に身体を温められます。汗などの湿気もよく吸うので蒸れずに使えるのもメリットです。天然素材で防臭性もあり、アクリル素材に比べて暖かいのが特徴です。
【おすすめ】シルク
シルクは、艶やかで美しい質感が特徴の天然素材で、吸湿性や保温効果があります。汗ばむ季節に取り入れると、サラリとして使いやすく上品な印象になり、コーデもまとめやすいでしょう。静電気が起きにくく保湿性も高いことから、冬場の使用にも実はおすすめです。美肌効果や乾燥から肌を守ることに期待ができます。
【おすすめ】カシミヤ
カシミヤは、希少なカシミヤ山羊の毛を使用したなめらかな質感とツヤがある天然素材であることから高級品となっており、セーターやカーディガンなどのアイテムにも使用される人気高級素材です。吸湿性や保温性に優れ、繊維自体が細い構造から空気をたくさん含んでふんわりとやわらかい質感が得られます。
【おすすめ】麻(リネン)
麻(リネン)は、サラリとした質感の天然素材で夏場の「ストール」使いにおすすめです。日焼け防止に利用できるほか、麻(リネン)繊維は中が空洞になっている構造なので、汗を効率良く吸収することが可能です。汗を素早く吸収してくれるため、肌のベタつきも防げます。独特の風合いが魅力です。
「ストール」におすすめのコーデ
「ストール」を普段使わない方も、1枚「ストール」を持っているとコーデの幅を広げられるのでおすすめです。冷え対策や、紫外線対策などにも使える「ストール」を組み合わせたコーデをシーンごとに紹介していきます。
【ビジネスシーン】
落ち着いた紺色・ネイビーや灰色・グレイやベージュなどの色味が多いスーツやジャケットコーデに、差し色の「ストール」をプラスすると一気にオシャレ度がアップします。
「ストール」+ワントーンのスーツ&ジャケット
「ストール」初心者の方もスーツやジャケットスタイルの時に組み合わせやすい「ストール」を使ったコーデのおすすめは、灰色・グレイや紺色・ネイビーなどワントーンの場合に、「ストール」で簡単にポイントを作るコーデです。
同色系にまとめると単調になりがちなコーデの場合も、ヴィスコースやシルクなどのツヤのある素材の反対色となる「ストール」を取り入れると、センスの良いオシャレコーデを目指せます。
スーツやジャケットの上から巻くのももちろん、首からかけてジャケットの中に収めるだけで粋なスタイルにしやすく、マフラーに比べて厚みが無いのでスマートに決まります。「ストール」が目立ち過ぎないようしたい場合は、反対色でも淡いカラーを選ぶとまとまりやすくなります。
よりスタイリッシュな着こなしをしたい場合は、ジャケットの中にジャケットと同色系の薄手ハイネックニットを合わせてワントーンの面積を増やし、好みで「ストール」と同色のポケットチーフを追加してみましょう。ハイセンスな着こなしを目指せます。
【カジュアルシーン】
「ストール」の柄や結び方でアクセントの効いたコーデを目指せます。特に大判ストールはカジュアルシーンに取り入れやすく、インパクトを出すことができるなど、ビジネスシーンとは違ったオシャレな「ストール」コーデを楽しめます。
「ストール」+スニーカー&ローファー
柄やカラーなどインパクトのある「ストール」もカジュアルシーンならば取り入れやすくなります。
キレイ目なカジュアルコーデならば思い切って黄色・イエローなどビビッドなカラーの「ストール」に、同色系のスニーカーやキャメル色などの明るい色合いのローファーなどを組み合わせてみると良いでしょう。部分的にポイントとなるカラーを組み合わせることで統一感を出すことができ、1つのアイテムが主張しすぎません。カジュアルでありながら落ち着いたコーデを目指せます。
よりラフなカジュアルコーデならば、大判ストールを大胆に大柄ストールを首から自然に垂らすスタイルやシンプルに首に1回巻いたスタイルがおすすめです。無造作に首から垂らしてかけることで、こなれ感が出てリラックス感あるコーデを目指せます。
「ストール」の生地も春夏ならば、光沢感があるヴィスコースやシルクではなく、綿(コットン)や麻(リネン)素材、秋冬はウール素材だとカジュアルコーデとバランスが取りやすくなりおすすめです。
「ストール」の洗濯方法
素材によって洗濯の仕方も異なるため、洗濯ラベルを確認することから開始します。洗濯ラベルに洗濯機マークや手洗いマークがあれば自宅で洗うことが可能です。一般的に「ストール」はデリケート素材が多いので、基本的には手洗いがおすすめになります。
綿(コットン)や麻(リネン)素材
綿(コットン)や麻(リネン)素材は、自宅でも洗いやすい素材ですが、綿(コットン)は色移りがしやすいので、他の物と分けて洗うと良いでしょう。どちらの素材も脱水時間が長いとシワになりやすいので、30秒〜1分以内にとどめるとシワを防止できます。
麻(リネン)は乾きやすいので短めの脱水時間でもOK。麻(リネン)は、柔軟剤を入れ過ぎると吸湿性が弱くなりやすい性質があるので、柔軟剤は控えめに使用しましょう。
ポリエステル素材
ポリエステル素材は、耐久性があるため気軽に洗濯機で洗えます。洗濯ネットに入れて手洗いコースやデリケートコースなどのやさしく洗えるコースで洗うと、ダメージをうけにくく長持ちしやすくなります。
また、静電気が起きやすい性質があるため、柔軟剤を使用すると良いでしょう。柔軟剤を使うことでトップス生地との摩擦によるダメージも防げます。
カシミヤやウール素材
カシミヤやウール素材は、どちらも動物の毛からできた動物繊維です。そのため、体温に合わせてぬるま湯で洗うと汚れが落ちやすくなります。水度が高いと縮みの原因となるため、心配な場合は水で洗っても問題ありません。クリーニング店に洗濯に出すのも1つの方法です。シーズン終わりに洗濯するなど洗う頻度も控えることで長持ちしやすくなります。
自宅で洗濯する際は、あらかじめ中性洗剤もしくはデリケート素材対応の洗剤をバケツなどに溶かしておき、たたんでやさしく押し洗いしていきましょう。洗剤が残らないようによくすすいだら、柔軟剤を入れて静電気防止をしておきます。繊維同士が絡まるのを防ぎ、ふんわりとした風合いを維持しやすくなります。
まとめ
今回、「ストール」の種類やマフラーなどとの違い・生地の種類・コーデ・洗濯方法などについて詳しく解説と紹介をしてきましたがいかがでしたでしょうか。「ストール」を取り入れることでマンネリしがちなスーツやジャケットコーデも華やかでスタイリッシュなコーデを目指せます。かさばりにくいのもポイントです。ぜひ、メンズ通販サイトや紳士服店でのお買い物の参考にしてみてはいかがでしょうか。今回の記事が参考になれば幸いです。