首元に巻くだけで暖かい「マフラー」は、秋冬の防寒アイテムというだけでなく、身につけるだけで華やかな印象になるため、ファッションアイテムとしてメンズコーデにも活躍します。そこで今回は、「マフラー」の特徴や歴史、“ストール”との違い、プレゼントとして利用する場合などについて詳しく解説&紹介していきます。
「マフラー」の役割
寒さから守る機能面のほか、トラッドスタイルに合わせてコーデのポイントにするといったファッションアイテムとして取り入れられます。ニットの網目の大きさの目安になる“ゲージ”数の大きさや、4大販売色と呼ばれる人気色の赤色・レッドや青色・ブルー、白色・ホワイト、黒色・ブラックなどカラーによっても印象が変わり、選び方によってビジネスやカジュアルなどシーンに合わせたコーデを楽しむことができるでしょう。同じニット素材やブレザーとの相性も良く、大切な方へのプレゼントとしてもおすすめです。
「マフラー」の特徴
首に巻きやすい形状で作られており、縦幅が約30〜50cm、横幅が約160〜180cmの細長い長方形がスタンダードなシルエットとなっています。薄手タイプから厚手タイプまであり、素材によって印象も異なります。多く使用されている素材としてウール素材などが挙げられます。
「マフラー」のおすすめ季節
多くの人が寒さを感じやすくなる15℃以下は、「マフラー」を活用するタイミングとなります。そのため、一般的には秋冬が「マフラー」の本格的な季節になると言えるでしょう。
緯度の高い地域ならば同じ時期でも気温が異なります。北海道・東北地方ならば10月下旬から、関東地方ならば11月下旬から、中部・近畿・九州地方ならば12月上旬からが大まかな目安となります。
「マフラー」の由来&歴史
「マフラー」の由来は、ラテン語の“maffle(マフル)”の『包んで覆う』という意味の言葉が語源となっており、15世紀頃の女性が顔の下半分を白い四角い布で覆うものを「マフラー」と呼んだとされています。
その後、17世紀に貴族を中心に首元を装飾するための布であるネクタイの原型である“クラバット”が「マフラー」をルーツに生まれ、18 世紀末のフランス革命時にようやく今の「マフラー」に近い首に巻かれるアイテムとして変化していきました。
19世紀になると、肩かけとしてショールなどが広まることで肩から掛けたり首に巻いたりといった身につけ方が普及したほか、戦争の時代に入ると戦場で包帯がわりにされるなど役割を変えながら現代の「マフラー」へと進化していきました。日本でも古くは『襟巻』と呼ばれ、男女関係なく利用される防寒を目的としたアイテムとして使われ続けてきています。
「マフラー」の素材
「マフラー」に使われる素材は、主に化学繊維や動物性繊維・植物性繊維に分かれます。よく使用される代表的な素材ごとに特徴を見ていきましょう。
『カシミヤ』は暖かくて軽い高級品
『カシミヤ』は、カシミヤ山羊の毛を使用した動物繊維で、1頭のカシミヤ山羊から採取できる毛の量が少ないので、高級品として知られています。ウールと比べて軽さや薄さがありながら非常に暖かく、ツヤ感がある質感を楽しむことができ、フォーマルな装いにもピッタリです。
高い保温性はカシミヤ山羊の毛にヒミツがあり、毛が非常に細い繊維であることから空気を多く含むことができます。また、毛に含まれる皮脂によって艶やかなツヤを生み出すことが可能です。動物繊維ではありますが、繊維が細いのでチクチク感も感じにくいのもポイントです。
一方で、水濡れには弱いデリケート素材なので、扱い方には注意が必要となります。濡れてしまった場合は、タオルなどで水気をやさしく吸い取り、乾いた後にブラッシングケアなどすると良いでしょう。ちなみに、ブラシはやわらかい毛質の馬毛ブラシが刺激となりにくくおすすめです。
『ウール』は「マフラー」の王道素材
『ウール』は、羊の毛を使用した動物繊維で多くのニット製品に使われています。汚れても気軽に洗いやすく、カシミヤと比べるとハリを感じる弾力がある質感で保温性や吸湿性・撥水性に優れます。比較的リーズナブルな価格帯のものが多いので普段使いに使いやすいでしょう。ウールとアクリルとの混紡製品なども多くあります。
シワになりにくくある程度の水量ならば弾くことが可能ですが、一定量を超えると水濡れにより縮みを起こしやすくなります。ですが、あらかじめ洗濯時に繊維同士が絡むのを防ぐ効果がある柔軟剤を使用しておくことで、そこまで気にせず利用できるでしょう。
また、動物繊維である『ウール』や『カシミヤ』はともに毛玉になりやすい性質を持ちますが、ブラッシングすることで毛先を整えて毛玉を予防することができます。
『ポリエステル』は敏感肌の方にもおすすめ
『ポリエステル』は動物繊維とは異なる化学繊維なので、繊維の表面もツルリとしておりチクチク感がありません。エコファーなどにも使われており、カシミヤのような手触りも魅力です。リーズナブルな価格で購入しやすいのも魅力です。
保温性や耐久性に優れており、洗濯した時も乾きやすく縮みにくいので扱いやすいでしょう。カラーバリエーションも豊富でウールやレーヨンとの混紡などにも使われています。
ただ、帯電しやすい性質を持つため静電気が起きやすく、毛羽立ちや毛玉の原因になりやすい傾向があります。予防としては柔軟剤を使用して防ぐと良いでしょう。毛玉ができてしまった場合は、摩擦に強く切れにくい特徴から毛玉を引っ張って取らずにカットするようにしましょう。
「マフラー」と“ストール”の違い
「マフラー」と“ストール”の違いは大きさにあります。「マフラー」の幅は、縦幅が約30~50cm、横幅が約160~180cmと前述したようにかなり横に細長い長方形であるのに対し、“ストール”は縦幅が60~70cm、横幅が180~200cmと縦幅がしっかりとあるのが特徴です。
“ストール”の場合は素材の種類も豊富でコットン(綿)やリネン(麻)・シルクなど季節関係なくオールシーズン使えます。“ストール”は大ぶりなサイズなので、宗教的な装いでストールを利用することもあり、防寒アイテムではない使われ方もされています。
対して「マフラー」は“ストール”に比べて生地が厚く保温性が高いので、主に秋冬向けの防寒アイテムとして使用されます。
プレゼントにも最適な「マフラー」
「マフラー」のプレゼントは、手軽なプレゼントとしておすすめです。ファッションのコーデに合わせていくつかの「マフラー」を使い分けたりすることもできるため、小学生から大人まで老若男女問わず使えるアイテムの贈り物は気軽に選びやすいでしょう。サイズを気にしなくても良いのも選びやすいポイントです。
「マフラー」は直接肌に触れる機会が多く、髪の毛のスタイリング剤などがつきやすく汚れやすいので、数本持っているとお手入れする余裕を持ちながら使えます。特にホワイト・白色などのマフラーは汚れも目立ちやすいので、新しいものを贈ると喜ばれやすいのではないでしょうか。
「マフラー」の贈り物には意味がある
ちなみに、「マフラー」を贈ることには意味があります。“首に巻く”ということから、男性・女性ともに贈り物をする相手に対して“首ったけ”、つまり『夢中である』との意思を示す意味を持ちます。
そのため、贈り物をする相手との距離感や立場を考えてから渡すと無難です。特に、男性が女性に「マフラー」を贈る時は“束縛”という意味合いも持つので、気を付けるようにしましょう。親しい友人や恋人ならば「マフラー」を贈ることに問題はありません。
「マフラー」のプレゼントは『父の日』・『クリスマス』・『誕生日』などのイベント時におすすめ
『父の日』など身内の方の贈り物として「マフラー」はおすすめです。素材によって予算も幅広いので素材を選ぶことで、お子さんからお父さんやお母さんなどへのプレゼントとしてもピッタリです。
また、有名ブランドを選んだ場合は学生から大人まで長く活用することができるので、オシャレの要素と防寒の要素を上手に取り入れた素敵なプレゼント品として活用できます。「マフラー」は、実用的なプレゼントを選びたい時におすすめです。
まとめ
今回、「マフラー」の特徴や由来・代表的な素材・プレゼントとして需要などについて詳しく解説&紹介をしてきましたがいかがでしたでしょうか。「マフラー」の素材の違いなどからシーンや予算などに合わせて「マフラー」選びがしやすくなったのではないでしょうか。ぜひ、「マフラー」をメンズ通販サイトや紳士服専門店などで購入する際の参考にしてみて下さい。今回の記事が参考になれば幸いです。